この記事でわかること
  • 放課後等デイサービスは、障がいのある6〜18歳の子どもが放課後や長期休暇に通う福祉施設
  • スタッフの仕事は療育プログラムの実施・個別支援計画に基づくケア・保護者支援
  • 主な職種は児童指導員・保育士・児童発達支援管理責任者(児発管)の3つ
  • 保育士・教員免許・社会福祉士などの資格があると児童指導員として働ける
  • 全国に約2万か所あり、障がい児支援の中で最も事業所数が多い

放課後等デイサービスとはどんな施設か

放課後等デイサービス(通称「放デイ」)は、児童福祉法に基づく障がい児通所支援のひとつです。障がいのある小学生〜高校生(6〜18歳)が、放課後や夏休みなどの長期休暇中に通い、療育・生活訓練・余暇活動の支援を受けます。

学校でも家庭でもない「第三の居場所」として位置づけられており、子どもの発達支援だけでなく、保護者の就労支援(レスパイトケア)としての役割も担っています。

全国に約2万か所の放課後等デイサービス事業所があり(令和4年度時点)、障がい児支援サービスの中で最も事業所数が多い類型です。利用者数は約30万人前後で、年々増加傾向にあります。

2万所
全国の放デイ
事業所数の目安
30万人
利用児童数の
目安
10
1日の定員
(標準的な規模)

1日の流れ(平日・長期休暇)

平日(学校のある日)

時間内容
13:00〜14:00学校へお迎え(送迎)
14:00到着・バイタル確認・自由遊び
14:30おやつ
15:00〜16:30療育プログラム(個別・集団)
16:30自由遊び・日誌記入
17:00〜17:30帰りの会・送迎開始

長期休暇(夏休み等)

時間内容
9:00〜10:00お迎え(送迎)・到着・健康確認
10:00〜12:00午前の療育プログラム
12:00昼食
13:00〜14:30午後の療育プログラム・外出活動
14:30おやつ・自由遊び
15:00〜16:00帰りの会・送迎開始

スタッフの職種と仕事内容

放課後等デイサービスの主な職種は3つ。直接支援を担う「児童指導員・保育士」と、支援計画を統括する「児童発達支援管理責任者(児発管)」です。

児童指導員・保育士

子どもたちへの直接的な支援が中心です。療育プログラムの実施・個別活動の支援・送迎・連絡帳の記入・保護者対応を担います。子どもの特性に合わせた声かけや環境調整が日常的に求められます。

児童発達支援管理責任者(児発管)

個別支援計画の作成・モニタリング・保護者面談・スタッフへの助言を行う管理職です。子ども一人ひとりのアセスメントを行い、発達段階に応じた支援目標と具体的なプログラムを計画します。

必要な資格と採用条件

放課後等デイサービスで働くために必要な資格は、職種によって異なります。

職種資格要件
児童指導員教員免許・社会福祉士・精神保健福祉士・大学で心理学等を専修・児童福祉施設での2年以上の実務経験 のいずれか
保育士保育士資格
児発管所定の実務経験(3〜10年)+基礎研修・実践研修の修了
その他加配スタッフ無資格可(指導員として配置。ただし常勤換算で半数以上は児童指導員・保育士が必要)

療育プログラムの種類

放課後等デイサービスで行われる療育プログラムは事業所によって様々です。主なカテゴリは以下の通りです。

カテゴリ具体的な内容
運動療育体幹トレーニング・体操・ダンス・サーキット運動
学習支援宿題サポート・読み書き練習・個別学習
SST(ソーシャルスキルトレーニング)コミュニケーション練習・ロールプレイ・ルール遊び
創作活動工作・絵画・音楽・料理
生活訓練身支度・掃除・買い物練習・公共交通機関の利用
外出活動公園・図書館・博物館・社会見学

放課後等デイサービスの給与・年収の目安

職種月収の目安年収の目安
児童指導員・保育士(経験3年)20〜25万円前後260〜320万円前後
児童指導員・保育士(経験7年)23〜28万円前後300〜360万円前後
児童発達支援管理責任者27〜35万円前後340〜440万円前後

児発管は資格手当が加算されるため、現場スタッフよりも給与水準が高い傾向があります。処遇改善加算の対象にもなっており、年々改善傾向にあります。

放課後等デイサービスに関するよくある質問

放課後等デイサービスは無資格でも働けますか?
無資格でも「指導員」として働くことは可能です。ただし、人員配置基準上、常勤換算でスタッフの半数以上が児童指導員または保育士である必要があるため、無資格のスタッフのみで運営することはできません。資格がなくても採用している事業所はあります。
保育士から放課後等デイサービスに転職できますか?
保育士の資格と経験は放課後等デイサービスで高く評価されます。保育園で培った子どもとの関わり方・保護者対応のスキルはそのまま活かせます。児童福祉法上の配置基準でも保育士は専門職として扱われるため、待遇面でも有利です。
放課後等デイサービスと児童発達支援の違いは何ですか?
どちらも障がい児通所支援ですが、対象年齢が異なります。児童発達支援は未就学児(0〜6歳)、放課後等デイサービスは就学児(6〜18歳)が対象です。同じ事業所で両方のサービスを提供している「多機能型」の事業所もあります。